山の事はぼちぼち、家族の状況などのよもやま話です。
長野ならではの情報発信や第2の故郷?(カメだけに)の海や地球の環境の事も
書いていければいいなあと思います。

2010年5月7日金曜日

サンゴの植え付け


さあ5日。沖縄最後の日です。今日は気温も高く陽射しも格段に強く夏の沖縄でした。今回は5日間ととても短く2,3ヶ月来ていた昔がうらやましいですが仕方がありません。
午前中は例のごとくホテル前のビーチでのんびりします。と言ってものんびりしているのは残る2人で、自分はひたすら泳いでサンゴや魚を見に行っていますが・・。中耳炎で鼓膜に穴があいていて日によってさじ加減が違うので、ダイビングはせず素潜りです。また、シュノーケルは楽なんだけどヒレもうっとうしいのでいつものスタイルは、ただゴーグルするだけです。残波岬はホテルのビーチより公共のビーチの150~200m沖にサンゴが多くいました。その手前はかなり白化が進んでいます。
こういった情報は、コーラルチェックといった専門的なものもありますが、取っ組みやすい所としては以下のサンゴマップがあります。
日本全国みんなでつくるサンゴマップ
そしてまた昨日行ったもとぶ元気村に移動して、サンゴの植え付けのプログラムに参加しました。まずは半潜水艇で船首に写っている瀬底島近海に移動します。そしてポイントに近付いたら中央の潜水部分に移動して潜水するのを待ちます。そして潜水が終わってからサンゴの上に移動します。枝状サンゴの大群落と、サボテンのようなソフトコーラルが一杯で写真では見られないいろいろな色に光って素晴らしかったです。これだけ群生しているのは本島ではなかなかないのではないでしょうか。さすが海洋博の会場になっただけはあります。
サンゴの大群落
そしてあっという間に浮上の時間が来てしまいました。油圧で上げ下げしているそうです。
半潜水艇の浮上
その後甲板に戻り、帰港します。途中どでかいいけすがあったのですが、マグロの養殖をしているそうです。そして美ら海水族館のジンベイザメやエイのいけすもあるそうです。そして下船します。船の中央がエレベーターのように水中に下りる構造です。
その後は休憩後、パネル等を使ってサンゴの仕組みについて学びます。サンゴは植物ではなく生物であり、サンゴ虫(ポリプ)と骨格の集まりであり、ポリプはプランクトン等を捉えて食べます。左のイルカの写真の下にイルカプールのマットの下にくっついたサンゴの写真がありますが、ぽつぽつと白い物が出ているのはポリプです。イルカプールは少し濁っているので比較的浅い所にもサンゴがいくつか着床していました。そしてサンゴはそれだけでは生きていけません。褐虫藻(植物プランクトン)が中で共生する事により生きていけます。褐虫藻は光合成をして栄養(糖)をサンゴに与える代わりに、窒素やリン、二酸化炭素を貰っています。そしてこの褐虫藻の色でサンゴに色が付きます。前にも書きましたがシャコ貝にも褐虫藻がいるそうです。初めて聞きました。
そしてこの褐虫藻が高水温により死滅してしまうのが、サンゴの白化現象です。25,6℃位から危なくなりますが30℃にもなるとかなりまずいです。しかしこれが1年程度であればサンゴにまた褐虫藻が来て復活します。2,3年続くとまずいです。
しかし1998年は大規模な白化現象が起き、多大な影響を及ぼしました。海水温だけではないですが、今沖縄のサンゴはあまり良い状態ではないと思います。
ポリプのパネルの写真の下は地元の漁協と協力して行われているシャコ貝の養殖の稚貝だそうです。
その下は自分ら3人が今回植えたサンゴの子供たちです。この日は潮が満ちていたので、ダイバーの方にポイントに植えてもらうので、持てる程度の岩にボルト止めをした物を使います。潮が引いていたら、直接海の岩に植え付けるそうです。
その下のイルカは海藻のアーサを引きちぎって遊んでいる所です。ここの3頭はまだ若く近づくだけでよって来ていろいろな動きをして面白いです。
さて、また船に乗って少し沖合の波の影響の受けにくい所にサンゴを植え付けに行きました。それ自体の成長もありますが、産卵による広がりも期待できるそうです。ちなみに今年1月に植えたサンゴは10cm以上に成長していました。下のリンクが植え付けの様子です。
サンゴ植え付け
その後また戻って今度は軽食を持って違うビーチに移動。水族館のすぐ裏なのですが、知る人ぞ知ると言った場所です。この浜は知りませんでした。ここは砂浜はほとんどなくイノー(礁池)が続いています。そこにはナマコやカニ、ハゼ、ウニなどの宝庫です。ヒトでも青ヒトデや写真のクモヒトデ。これはよく動きます。ちょっと気持ち悪いかも。そして、その下の写真はウニのアパートです。迷路のようになったこのくぼみはすべてウニが口で掘ったものです。
そして、1月に植え付けたサンゴなどを観察しながらまた戻りました。
そして、最後に今回植え付けたサンゴの大きさや、植え付けた位置を確認して終了です。息子がいろいろ寄り道をするのでだいぶ時間がオーバーしてしまいましたが、快くそれらの行動や質問に答えて下さりました。感謝します。これも良い体験になりました。
最近映画(てぃだかんかん)の影響で、サンゴの植え付けのプログラムも多くなりましたが、苗を買うという形で実際に植え付けできる所とできない所があったり、きちんとその必要性を感じさせるプログラムになっている所とそうでない所とあるようです。それでも参加者は少ないのか今回は自分達だけでした。今回行ったもとぶ元気村のリンクはこれ。
もとぶ元気村
ちなみにここには、サンゴ植え付けのプログラムは載っていないので直接問い合わせてみてください。
他にやっている所は、
かりゆし サンゴ植え付け
アクアプラネット
プロジェクトAWARE
他にもいろいろありますが、年に数回だったり、ダイバーでないとできなかったりします。
もっと簡単気軽にという方には寄付形式の下を勧めます。
Gooホームプロジェクト
そして映画の元の実話の主人公でもある金城さんのページでも気軽に植えてもらう事が出来ます。
SeaSeed

最後に今沖縄はいろいろ騒がれていますが、完全に沖に杭を打って設置するのであれば、なにも辺野古にこだわる必要はないと思います。ただ単に観光客も少なく古い集落の多い東海岸のこの地域に作りたいだけではないでしょうか。だって西海岸の様なホテルの多いビーチの沖に滑走路があって、ぶんぶんヘリが飛ぶわけにもいかないでしょう。
しかし、辺野古のジュゴンについては通年の生息が確認され、さらにアメリカの自然団体も認めていて、開発に反対しているので辺野古に作ることはないだろうなと軽く考えていたのですが、どうも先行きがあやしくなってきました。なにも完全に沖に出すなら辺野古以外でもいいのではないかと思うのですが…。多分地理的な問題から県外移設は難しいのではないかと思います。しかし何かしら良い方法があるのではないかと思います。人事見たいですみません。
そして帰りの飛行機の中で見た季刊誌にパラオの事が書いてありました。行きたいな~と読んでいました。そこでパラオの国旗が海の青の地に月の黄色い丸だと知りました。生命の源でもある海と、いろんな意味で機会を与えてくれる月。どちらも地球以外にはその確認がされていない物です。これだけの水、そしてこれだけ大きい衛星。
この先地球はどうなっちゃうんだろうかな~と考えながら帰ってきました。
つい好きな海の話で勝手に盛り上がり大量なアップをしてしまいました。ひとまず沖縄の事はここで終わらせようと思います。

0 件のコメント: